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遥かへのスピードランナー

シリコンバレーでAndroidアプリの開発してます。コンピュータービジョン・3D・アルゴリズム界隈にもたまに出現します。

佐藤可士和の超整理術

読書

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和の超整理術

佐藤可士和という人は、自分の中で傲慢なイメージがあって敬遠していたのだが、いざ読んでみると、彼の仕事へのスタンスがかなり具体的かつ実践的に書かれていて、色々なところで、おっと思わされる本だった。

まず、この本の内容自体が非常に整理されている。概要・結論→個々の詳細・例示→結論という構図が一貫されているのと、主張が一貫しているのでとても読みやすい。

彼は仕事の進め方を、「状況把握」「視点導入」「課題設定」の3段階に分けて論じているが、その中でも、特に力を入れているのは、2段階目「視点導入」だと思う。前の会社で、プロジェクトの進捗・問題点を上司に報告するときによく、「この資料には志(し)がない」と言われていたことを思い出す。今にして思えば、「志」とはここでいう「視点」と同義だ。単なる情報の羅列ではなく、じゃあそれをどういう「視点」で整理していくのか。単にソートするだけにしても、そこにはなんらかの意志・意図が必要だ。恐らく、一つの仕事の道のりで、そこがもっとも疲労感が溜まる箇所であり、トライ&エラーの繰り返しになる場所でもある。

この本は、いきなり解決へと飛びつかず、先の3つの段階を焦らずに着実に進めていけばいいということを教えてくれるし、またその中でつまづかないた為の、考えるヒントを、短い言葉で率直に言い表している。
そんな言葉を自分への覚書の意も込めて残しておきたい。

・あたかも「神の視点」に立つがごとく、俯瞰してものごとを見つめる。「こんなものはいらないのではないか」というくらい極端な気持ちに立つ。
・表現とはスープのようなもの。文で説明すると長くなるところを、魅力を凝縮する。
・視点を見つけるために、様々なTPOを想定して、物事をどのように説明するかを考えてみる。
・仮説をぶつける→修正を繰り返し、相手の思いとのギャップを埋めていく。
・他人事を自分事にする。対象と自分との間に、どこに共通項を見出すかを念頭におき、情報をすくいあげる。
・現時点での情報をうまく並び替えるだけでも、答えになっていることがしばしばある。